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今日も一文物語

今日もいくつか思いついたんです。
一文物語。


 毎日、朝早く出勤し、
 自腹で購入した豆を挽いて、
 淹れたてのコーヒーを魔法瓶の中に入れ、
 同僚にふるまっている彼は、
 同僚に感謝され、
 俺は好きでやってるだけだからと微笑んでいるのだが、
 実はこの職場の支配者になることをここ数年企んでいる。

 子育てを終え、完璧主義者の彼女は、
 小さな事務所で正社員の職を得て、
 会計処理や雑務など完璧に果たすべく、
 サービス残業も休日出勤も厭わず働くのだが、
 いつしかパートの労働時間が減らされ、 
 彼女が模範と持ち上げられたため
 数少ない同僚にも疎まれ、
 その事務所は彼女抜きではとうてい回らなくなったため、
 彼女は仕事を減らすこともできなくなったころ、
 彼女の心が壊れ、現在、就職活動中である。

 意志が強く、体力にも自信がある彼は
 真面目で熱心な教師で、
 Aという方法でダメでも、もう一度A、
 翌日も再度A、
 それでもダメなら、Aの強度と頻度を上げて、
 ひたすらAという方法で挑み続け、
 アルファベットにはBからZまでまだ25もあることにも気づかず、
 まず生徒の心を病ませ、
 最後には自分の心も病み休職することとなった。

 テストではいつもクラスでビリの彼女は、
 いつも笑顔を絶やすことはなく、
 その笑顔のせいで担任教師に反省の色が見えないと叱られるが、
 もし彼女の境遇でその教師が暮らすことになったら、
 すぐに自殺してしまうのはまちがいない。

 その病院の清掃員は、
 院内を清潔にすることで黴菌を減らし、
 医師団とともに生命を救っていると信じていて、
 その空港のシャトルバス運転手は、
 笑顔でハンドルを握り、
 飛行機が世界の人と人をつなぎ、
 戦争を少しでも減らすと信じていて、
 一方、彼はただ仕事のために仕事をして大金を稼いでいる。

 彼女は家族のためを想い、
 いつも料理に、
 一つ余計に具を足して、
 一つ余計に手間をかけて、
 その味の不味さは彼女の愛情ほどに安定している。


 習字の先生だった祖母の遺品から
 細字の万年筆を譲り受けたばかりの孫は
 字が下手で、
 その字はとても読めたものではないが、
 以来、頭の中に次から次へと情景が浮かび、
 万年筆の先から文字が溢れだし、
 胸のポケットにいつも入れてあるメモ帳に、
 一文物語を書きつけるようになった。


他に原稿の締め切りがあるのに、
なぜかいくつもそんな話が浮かぶんです。
浮かぶからには、書き留めなくちゃなりません。

ああ、困った、困った。

Love & Peace ・・)v

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