美しきたたかい
生徒がよく僕をからかうんです。
これ教えて、と数学の問題を見せて。
僕は、もちろんわかりませんから、すぐ逃げます。
僕は数学が大の苦手でした。
決定的だったのは、高校一年生の授業の時に、
2乗するとマイナス1になるという「虚数」を習ったこと。
ありもしない数の勉強なんかできるか、と。
そんな僕ですが、この冬休み、遅ればせながら、
「博士の愛した数式」を読みました。
僕の好きなシングルママが主人公ということで。
数学の美しさもわかってきたので、
「世にも美しい数学入門」も読みました。
僕は啓示を受けたかのように、心が震えました。
数学者は、激しく恋をするとか。
5次方程式は解けないことを証明して有名なガロアが、
女性を巡っての決闘で命を落としたのは有名な話。
わずか20才で。
350年間も解けなかった「フェルマーの最終定理」というものがあるそうです。
かつて、大学で数学を勉強すると、たいてい先生に言われたそうです。
フェルマーだけには手を出すな、と。
一生かけても解けないかもしれない問題に挑んだ数学者たちがいたんです。
何人もの天才が、志半ばで、この世を去ったのでしょう。
そんな中に、谷山豊という日本人がいました。
フェルマーについてある予想を発表したのですが、無視されてしまいました。
そして、数年後、自殺してしまいます。
あと一ヶ月で結婚するというときでした。
谷山の婚約者は、すぐ後を追って自殺します。
二人は決して別れないと誓っていたそうです。
谷山の友人、志村がその遺志を継ぎ、研究を続けます。
それでできたのが、「谷山=志村予想」
これが解ければ、フェルマーも解けるというすごいもの。
そして、1993年、アンドリュー・ワイルズが、
発表後間違いに気づくこともありながら、
再挑戦して、ついにフェルマーを解いたのです。
一生かけても解けないかもしれない問題に挑むこと、
これほど美しいたたかいがあるでしょうか。
何人もの天才たちの遺志をリレーして、ついに到達したのです。
そんな話を、今日、数学の先生としていたら、いいことを教わりました。
僕がつまずいた虚数は、数学では「神が宿る」とも言われる大切な数字。
その記号は i ですが、
それは、なんとimaginaryの i だったのです。
数学では、想像力(imagination)が大切なのだそうです。
そもそも、目に見えないものを、いかに見るかという学問。
たとえば、直線だって、幅はないから、本当は見えないんです。
しかし、数学では、その見えないものを見るんです。
そう、イマジン。
数学の天才とジョン・レノンが同じ結論に達していたのです。
見えないものウォッチャーでもある僕も、
一生かけても解けないかもしれない問題に挑むことにします。
「世界は必ず平和になる」ということの証明に生涯を捧げることにします。
で、娘よ、算数、やっぱり、がんばれよ。
算数ほど美しい勉強ないんだから。
あ、そうそう、「博士が愛した数式」の映画見に行こうぜ。
Love and Peace ・・)v
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Comments
数学も科学も、まず疑問を持ち、推測をする。
そこから作業が始まります。
だから疑問をもてないと始まらないし、イマジネーションを働かせて回答を推測しないと始まらないんです。
そしてそれを立証するために研究や実験を繰り返すわけで、プロセス的にはその前が非常に大事なわけです。
なんて偉そうなことをいっても、なかなかイマジネーション働かなくって困った大学時代でしたが・・・。
Posted by: Take | January 13, 2006 at 07:51 AM
学校では教わりませんでした。
イマジネーションを働かせなさい なんて。
考え方を学ぶのだなんて知らずに、ただ目の前にある問題を習っていました。
今ならわかります。
知識も必要だけれど、それより知恵を学ばなければ と。
先日も友人が憤るには,「みんな想像力がなさ過ぎ」
確かに。日常のこまごまさえ、ほんの少し気をまわすだけで、ずいぶん円滑になります。
学者さんにならずとも、勉強をすることは、はじめの一歩のようですね。
もちろん、まだまだ研究や実験は続きますが・・・
Posted by: anouk | January 13, 2006 at 12:06 PM
やっぱり、想像力は大切ですよね。
学校では、あまり教えないし、
想像力がなくても、優等生になれたりするけど。
願い事、一生懸命、イメージして、
それが、クリアになってくると、
けっこう、かないますよ。
ほんとに。
Love and Peace ・・)v
Posted by: ジロー | January 13, 2006 at 10:55 PM